「それで、あいつの見舞いに雄二達も一度ぐらい顔出したいらしいんだけど、どうする?」
病院からの帰り道、貴明は愛佳に幼馴染達の提案を伝えた。行き道で伝えなかったのは何て事はない。忘れていたのだ。
「向坂くん達が、ですか?」
「デリケートな問題は分かってるけど、友達の知り合いが入院してるんなら許されるなら一度ぐらいは礼儀としても見舞いに行きたいって」
これは環の弁だ。雄二は貴明が客観的に見て性格を除けば可愛いと思うと言うと、是非に会ってみたいとのこと。友達の妹に平気で手を出す男だ。救いは不純な動機を得る前から見舞いに行こうと思っていたところか。
「河野くん、郁乃のこと言い触らしたり、してませんよね?」
「してないっ。そんな家庭の事情言い触らすほどデリカシー無くない! …只」
相手が悪かった。環が貴明の用事という事情で、架空のものかどうか見抜けない筈がないのだ。そして嘘なら追究しない訳もないのだ。極正当な理由だったが、貴明は口を噤んだ。雄二は兎も角、愛佳は環と逢った事もない。知り合う前から心証を悪くする必要はない。
「よかったぁ。郁乃、人に弱味を見せたがらないから。由真を初めて連れて行った時も怒られちゃって。いつもあたしと話してるより、楽しいかなと思っただけだったんです。あたしの親友だったから、郁乃もきっと友達になれると思ってたんですけど…あの時のあたし、思慮が足りなくて……」
それは貴明にも朧気ながら想像付いた。今でもあれだけ生意気なのだ。時期的に見て思春期に入ったばかりの頃ならば、生意気に感情の起伏の激しさが追加されていた事だろう。見えるなぁ。郁乃が挑発して由真がキレるところが。由真も相手が入院者ならそこまで――主に貴明に行った様な攻撃はしないだろうが、口喧嘩は普通にしていそうだ。
「ダメなんです…あたし、全然ダメで」
「けど、小牧がやったのはあいつの事を思ってだろ。間違ってはいないと思う」
人の為にやる事為す事全て正解だと思う程、貴明はおめでたくはない。しかし愛佳がやった事は、送り手としては正しいと思う。受け手が戸惑う事もまた、仕方ないと思う。
貴明の慰めに愛佳はふるふると顔を振る。貴明が考えているよりも、姉妹の事情は根が深そうだった。
結局見舞いの件は、次に訪ねる際郁乃に相談する事になった。
貴明は焦っていた。昼間、溝掃除を切のいいところまでやろうとして時間を忘れて没頭してしまった。気付いた環が後を引き継ぐという事で貴明は一旦家に帰って(流石に汚れている服装で行く訳にもいかない)着替え、見た時間はとてもじゃないが走って間に合う時間では無い。
―――どうする? どうする? バスは出ていただろうか。この際金を渋る気はない。普段利用しない為バスの時刻が分からない。ああ、時刻表なら新聞に書いているかと朝簡単に眼を通して放ったらかしになっている新聞を探す。こんな時に限って何処に置いたか覚えていない。見付からないまま時間だけが過ぎる。一分一秒が惜しい。こうしている間にバスが出ていたら笑い話だ。電話で連絡を入れようにも愛佳は携帯電話を持っていないし……そう言えば、電話といえば今日は珍しく由真も来るらしい。由真……?
「その手があった!」
新聞探しを放棄してガレージに向かう。由真から連想される単MTB。
乗らなくなって久しい相棒だったが、手入れはしていたので機嫌は良いようだ。空気OK錆も許容オイルも滑る。
「行くか!」
歩いて間に合わない距離でも自転車なら少し遅れる程度で済む筈。必死で漕げば間に合わせる事すら可能。貴明は大きく一つ、漕ぎ出した。
「遅いっ」
病院前の待ち合わせで貴明を出迎えた第一声は愛佳でなく由真だった。
「わ、悪い」
ここは素直に謝っておく。反論するにも体力が無い。貴明は地域社会の貢献やら何やらで掻いた汗は着替える前に一応流したのに、局地的な運動で今再び汗だくだ。
「あんたが一人遅れる分には構わないけどね、待ち合わせなら時間厳守。一分一秒刻一刻とスケジュールは狂っていくのよっ」
「待て、そこまで重罪っ?」
「郁乃のお見舞いの時間が減るのと、病院前で立ち続けた精神疲労」
「精神に疲労感じるようなら見舞いに来るな」
「待つのが嫌なのっ」
「待ち合わせなら待つ可能性も考慮しろっ」
「待ち合わせは五分前集合! 基本でしょ!」
「引率の先生かっ!」
「二人とも落ち着いてぇ~。由真も、河野くんが遅れたのは三分ぐらいなんだから許してあげよう? ね?」
愛佳の介添えで、やっと諍いは収まった。幸い駐車場だったので人目は無く、野次馬はいなかったが、由真は取り乱した事を恥ずかしそうにしていた。
小牧郁乃のネームプレートの付いた扉をノックする。今更ながら、個室である事に貴明は寂しさを覚えた。見舞いや巡回の看護士が来るまでは、郁乃は一人なのだ。
「郁乃、今日は調子どう?」
「ぼちぼち。朝は指先がピリピリしたけど、今は何ともない」
「そう」
郁乃は姉とのやり取りもそこそこに、後ろの人間に声を掛ける。
「こんにちは、由真さん。久し振り」
「久し振り、郁乃」
由真は端的に返す。静かさを装っている様で、貴明は違和を感じたが、追及はしなかった。
「で、あんたまた来たのか、バカ」
「ご挨拶だな。用事もそこそこに切り上げて来たのに。…果物食っていいか? 腹減って」
気にした素振りも無く、増減を繰り返す見舞い品の果物に手を伸ばす。
「食うな。あたしのだ」
「こんなにいっぱい食い切れないだろ」
「食べられるわよ。あんまりしつこいと、バラすわよ? 知らないんでしょ、由真さん」
「え、何が?」
「売店行って来る。他にいる奴は? 料金後払いで買って来るぞ」
貴明は郁乃の脅しにあっさり平伏した。由真に知られては堪らない。
「言いかけて止めると気になるじゃない。何、河野貴明の弱味? 教えて、郁乃」
「ちょっ、別にいいだろっ」
掌を返した貴明に由真が気になるのは当然の流れだった。貴明は慌てて割り込む。郁乃が面白がってバラすと思ったからだ。
「由真さん、このバカを嫌いな気持ちはよく分かるけど、弱味は脅しに使ったんだから、教えられない。大体、お姉ちゃんは知ってるんだから貴女が知ったら取引にもならないもの。残念だけど、アドバンテージは自分で手に入れて」
そんな事も分からないの、と反論を許さない無言の圧力が言外に潜んでいた。
「そ、そうね。あ、そうだ。あんた買出し行くんでしょ。あたしカフェオレね」
由真は誤魔化す様に貴明に話を振り直す。郁乃も百パーセントオレンジジュースを頼み、愛佳もフルーツ牛乳――法が変わって今は何て言うんだろうか――を頼んだ。
「なあ、新しい見舞いって迷惑か?」
売店から買って来たクリームパンを食み、コーヒーを流して小腹を潤した貴明が、やっと今日の彼にとっての本題を切り出した。
「あんたの見舞いには充分迷惑してるけど?」
郁乃は意図が見えないながらも憎まれ口は丁寧に返す。貴明は聞こえないフリをして続ける。
「いや、俺の知り合いに見舞いに来たいって言う奴が―――」
「話したの?」
郁乃の視線が鋭くなる。親戚縁者、同中学には周知の事実だろうが、本人としては積極的に広めたい話ではない。
「郁乃、河野くんは……」
「話した」
愛佳のフォローを邪魔し被せる形で、貴明は肯定する。言葉を遮られた愛佳のみならず、由真までもが意外そうに眼を見開く。
「プライバシーってものがないの? 第一、知りもしない、一度来たら二度と来ない人間に見舞いに来て欲しいわけない」
売り言葉に、
「一度来たら延々と来続けなきゃいけないのか?」
買い言葉。
「そうは言ってない。受け手として知らない人間に無理矢理会わされたくないって事。あんただっていきなりお見合いしろって言われたら怒るでしょ」
言葉の最後に余計な台詞を入れて相手を嬲る、郁乃なりの自己防衛。
「見合いとはまた違うだろ。それは置いといても、見舞いから始まる友情だってあるだろ」
それは、貴明も気付いていた。承知済みだった。
「同情から始まる友情なんて欲しいと思う? 上から見下ろす、優越感の自己満足」
渋々ながら、郁乃が許可する、筈だったのだ。
「そんな奴等なら俺も友達やってない。駄目でも顔を合わせる事は無いだけだろ」
枕が飛んだ。貴明の弁に、我慢がならなかった。自分が弱者扱いされているのは慣れている。『可愛そうに』なんて言葉は聞き飽きた郁乃でも、今の貴明の台詞は許せなかった。
言ってる事が至って正論である事は、郁乃も認めているのに。
「出てけっ!」
「……そんなつもりじゃなかったんだけどな」
席を立ち、顔面に喰らって床に落ちた枕を拾い上げ、椅子の上に置いた。
「でもさ、特別扱いしてるのは、お前もだろ」
その言葉は、どれだけ残酷だっただろうか。人一倍の辛酸を舐め、幼少より大人に囲まれていた少女の胸に、自らの鏡像へ突き付ける事実。
「そんな事、知ってるわよ」
余りに的確すぎて、逆に冷静になってしまった。誰より自分が知っている。そう、知っていた。取り乱す必要なんて何処にもない筈なのだ。
「呼びたくなったら言ってくれ」
「もう来なくて結構よ」
「……また来る」
貴明が病室を出て行く。愛佳も由真も、何も声を出せなかった。
自転車を快調にとばしつつ、貴明は自己嫌悪に陥っていた。自らの軽率な発言を悔いていた。郁乃の取った、そんなつもりが全くなかったと言えば嘘になる。買い言葉に売り言葉を繰り返している内に気付いてしまった。余計な一言を付け加えて嬲る、郁乃なりの自己防衛は、郁乃自身が認めている諦観に似た感情だと言う事に。気付いたら口走っていた。間違った事を言ったつもりは無い。唯、デリカシーが無さ過ぎた。
「謝る機会も、無さそうだな」
こんな状態になって愛佳が誘ってくれるとは思えない。よしんば誘ってくれても、郁乃に拒否されるだろう。
貴明は重い重い溜息を吐いた。宙を舞う鮮やかな桜の花弁が、眼に喧しかった。
夜、貴明の家に愛佳から電話が掛かって来た。内容は今日の事。
『今日はすみません、郁乃が追い出すのを止められなくて』
「いや、全面的に俺が悪い。軽率だった」
『それはあたしじゃなくて、郁乃に言って下さい』
「言うよ。改めて。けど行くつもりでも来るなって言われたばかりだから、暫く間を置く。だから、先に伝えといて」
それは果たして正しいのか。ほとぼりを待つのは卑怯かも知れない。しかし貴明はこれ以上拗れさせたくなかった。
『……分かりました。…河野くん』
「何?」
『郁乃の事、嫌いにならないで下さいね』
「…そうだね」
貴明は自分は完全に嫌われただろうけど、というのは口に出さなかった。
あれから一週間、新学期が間近に迫っても、貴明は病室に顔を出さなかった。真っ当な口実はある。環指揮する偶には社会福祉に貢献する活動のボランティア、それがない日は環による生活改善講座。雄二が何故か伸びていた。そこまで酷かっただろうかと貴明が思うまでもなく、当日から身を持って理解させられた。
環は貴明が通して活動しているのを訝しんだが、今は何も言わなかった。
帰宅して一時仮眠の毎日が続いた、そんなある日の事。
「河野貴明っ」
本日の環の扱きならぬ健康を担う適度なトレーニングを終えて向坂の家から出て来た貴明を呼び止める、聞き慣れてはいないが聞き覚えのある声。探すまでもなく貴明の視界に入ったのは、黙っていれば可愛い容姿の由真だった。
「何か用か?」
「用がなきゃ誰があんたなんか呼び止めるか!」
それはそうだ。尤も、その用というのは貴明に勝負を挑む類のものばかりで、所謂純粋な用件とは言い難いものだったが。
ふむ、と貴明は頭を回す。
「今日は何だ。格ゲーのリベンジか?」
おどけた風に貴明は言ってみるが、由真の表情は貴明に勝負を挑む一種の交じった真剣さではなく、正の感情の一切を排除し代わりに怒りの感情を煮詰めて濃度を増した真剣さだった。
「公園に行くわよ。大事な話があるの」
言葉と言わず表情と言わず全身から滲み出る由真の感情に、貴明は誤魔化しが無意味である事を悟った。
「分かった。でもこの時間帯なら公園より河川敷の方が人は少ないと思う」
夕焼けが水面に映る土手に由真はMTBのスタンドを下ろし、鍵も閉めて止めた。二人して坂を下って河原に移動する。背の低い草原が見渡す限りに広がっている。貴明の予想通り、子供なら門限になるこの時間帯に遊具もないこの場所で遊んでいる子供はいなかった。
「あんた、郁乃の所に顔出してないでしょ」
「ああ」
愛佳の親友なら知っていて当然であり、口出しして不思議ではない事柄、貴明は由真の確認に肯定を返す。
「何で? 会いにくくても絶縁覚悟で謝りに顔を出すのが筋じゃないの? そりゃあんたは間違っていなかったかも知れない。それはその場にいたあたしも知ってる。だけどあんたはそこから逃げた。それは自分の非を認めたからでしょ。違う?」
静かな糾弾が心の底まで刃を突き刺す。貴明は余程眼を逸らしたかったが、由真の真摯さがそれを許さなかった。
「出て行けって言われたから出て行っただけだ」
貴明の不用意な言動が、抑え付けていた由真の炎に油を注いだ。
「聞きたくもない! そんな嘘っ。出て行けって言われたから出て行った!? 人に責任を押し付ける最低の反論じゃない! それともあたしや愛佳の買い被り? そんなバカだったの、あんた! 何とか言いなさいよっ!」
一息に言葉を吐き出した由真は軽く肩で息をする。
「押し付けた訳じゃない。只、俺も頭に血が上ってたから時間を起きたかっただけだ」
「で、一週間経っても上った血は落ちない訳? そんなんだと脳鬱血で死ぬわよ」
「……」
返す言葉もない。血なんて当日で落ちた。落ち過ぎて失言に青くなったぐらいだ。
「断言するわよっ。あんたのは相手を思い遣ってるんでも何でもなく、単なる逃げよ!」
ああ、そんな事は言われるまでもなくとっくの昔から分かっていて。壊すのも壊れるのも壊されるのも嫌いで―――記憶の片隅過ぎて断片的にしか覚えていない、相手が誰かも分からない何か大切な言葉から逃げていた。自らの継げた言葉すら忘れている。只、分かるのは、その頃から自分は女の子が苦手になり、今また繰り返そうとしているだけだった。
黒塗りの高級車が止まるブレーキ音。
由真は小さく深呼吸し、熱くなりすぎた心を冷やしている。落ち着かなければ貴明を一方的に詰ってしまいそうだ。それでは意味がない。
「遠回りな言い方は嫌いだからはっきり言うわよ。あんたは郁乃のことをどう想ってるの? 一度喧嘩して、会わせる顔がなくて自然消滅。あんたにとって郁乃との関係はそんな程度のものなの? 終わるにしてもそれでいいの? 答えなさい、河野貴明」
「俺は――」
最後の問い、最後の審判。けれど由真の双眸は、貴明の決意への後押しに近かった。
「謝る謝らないじゃなくて、あいつと話したいと思う」
どちらが間違えているのではなくて、どうすればより良くなるのか。その中で、きっと自然と和解出来る。それが河野貴明の出した答えだった。
「八十点てとこね。あたしとしては、謝らせたかったんだけど」
言葉とは裏腹に、由真は満足気だった。
彼女は人差し指を土手に向ける。先程止まった高級車を指していた。
「あれ、あたしのおじいちゃんの車なの。車で行けば面会時間にギリギリ間に合うでしょ。安心して、話は通してあるから」
「え、あれって何とかって高い車じゃなかったっけ? お前の家ってもしかして金持ち?」
「まあ、ね。そんな事より早く行きなさいよ!」
「あ、うん」
体の方向を変える貴明の背中に、由真の勝ち誇った声が掛けられる。
「今回はあたしの勝ちね」
「ああ、俺の完敗。ありがとう、由真」
由真に礼を言い、貴明は土手へ駆け上がった。
「らしくない事しちゃったわね」
由真は祖父の車が貴明を乗せて発進したのを眺めつつ、苦笑気味に呟いた。こんな自分の得にもならない事をするなんて、今までは愛佳に対してぐらいのものだった。よもや天敵の河野貴明の為に動く事になるなんて夢想だにしなかった。
「おじいちゃんにも随分我侭言っちゃったなぁ」
貴明の話をした直後、男の名前だけで思考が暴走した祖父を思い出す。単なる勘違いなので程無く理解を示し、忙しい執事業の中時間を取ってくれた。
「ありがとうね、由真ちゃん」
あらぬ声を背後から掛けられて、由真は笑みを引っ込めて飛び退りながら後ろを向いた。
「そんなに警戒しないでよ。こっちが吃驚しちゃう」
「……環さん」
貴明の姉貴分である環だった。驚いた割にはしてやったりの顔をしている。由真とは同じ街に住んでいる名士同士、何度か会った事がある。
「どうしてここに?」
分かりきってはいる社交辞令的な由真の質問。
「私もそろそろ石を投げる頃合を見計らってたのよ。そうしたら貴女達が一緒に行くのが見えたから。知り合いだったんだ?」
「はい」
由真の頬に藍色に変わりつつある西日では誤魔化しきれない朱が差す。全部見られていたんだ、恥ずかしい。
「それで、上手く行くと思う?」
「多分。郁乃、根はいい子ですから」
「そう、よかった。お姉ちゃんもう心配で心配で」
笑いながら環は胃を押さえて大袈裟に表現する。その様に由真も小さく笑った。
「一人で帰れる? 送っていきましょうか?」
「いえ、大丈夫です。MTBですし」
「そう。あ、そういえば由真ちゃん」
「はい?」
「コンタクトに変えたの? 眼鏡じゃないのも可愛いわよ」
「あ、これは貴明の所為で壊れちゃって」
由真はいい機会とばかりに貴明の罪状を環に報告する。しかしコンタクトレンズか。考えてみてもいいかもしれない。
「へぇ~。タカ坊がねえ」
環に浮かぶオセロットの様な笑み。由真の目論見通りだ。
「それでタカ坊の前だけではあんなに楽しそうなのね」
由真は心の中で不本意ながら定番となった捨て台詞を、ここにはいない貴明に向けて吐き出した。